石橋を叩いても渡れない「自称完璧主義」の人たちの深層心理とは

時間管理

こんにちは。とろいかです。
現在、心理カウンセラーとして様々な方々の相談事を一緒に考えること生業にしている、元システムエンジニアです。先人の知恵の結晶ともいうべき人の心のありようを考える心理学と、21世紀の最先端技術と枠組みともいえるITという武器を掛け合わせて、私たちにとってイチバン大切な自分の時間というものを少しでも取り戻したいと考えています。

ところであなたは「完璧主義」ですか?

どうでしょう。答えは大雑把に言って、この3パターンだと思います。

  1. 実はそうなんです。
  2. 周りにそう言われるけれど自分ではそうは思わない。
  3. そんなことはないです or 分からない

(2)と答えた方には(2)と答えた方の問題はあるのですが、今回、テーマとして扱いたいのは「1.実はそうなんです」と答えた方です。このままだと大切な時間がどんどん失われていきますよ。(1)と答えた方には大きく2つの問題があります。

  • 何をやるにしても行動できない
  • 完璧主義が自分が何もできないでいることを正当化する理由づけになっている

どうして(1)だと良くないのか、(2)と答えた人はどうなの?、(3)と答えた方、そもそも完璧主義ってなんなんですか?と思った方にも、完璧主義について元システムエンジニアで現役の心理カウンセラーが分かりやすく解説します。

完璧主義とは?

最初に完璧主義とはなにかを確認しておきましょう。
Weblio辞書で調べてみると、辞書的な意味が分かります。

【完璧主義】

読み方:かんぺきしゅぎ

物事に不十分な部分があることを許さず、不足や欠乏のない状態であることを求める考え方や性格などを指す表現。妥協を許さないさま、ほどほどの加減を知らないさま。

Weblio辞書 実用日本語表現辞典 ~完璧主義~ より引用

うわぁ…
とろいかのような完璧主義とは程遠い生活をしている人から見ると「もう少し楽に生きればいいのにね」と思ってしまいます。この辞書的な意味、本格的な完璧主義というのが(2)と答えた方がのことです。いわゆる完璧主義の人たちの苦しさはここにあります。

  • 理想が高すぎるためにいくらやっても達成感が得られない
  • 周りから「十分過ぎるほどやれている」と言われても本人には響かない
  • 自分の中の自信、自己肯定感が上がらない

などなど。
だから周りの人から「そこまでやらなくてもいいんじゃないの?」という現実的なアドバイスを聞き入れなかったり、「さすが!○○さんに任せると完成度高いね!」など完璧に仕上げてくれるあなたのことを褒めてくれても、その言葉を素直に聞けないということになります。周りの人はハッピーかもしれないですが、(2)の人、本人はあまりハッピーではありません。

自称完璧主義とは?

さて今回のテーマの(1)の方です。
この方たちは「自称完璧主義」と呼ばれる方々です。
本当に完璧主義の方々は自分がやるべきことを完璧にできているという自覚はありません。なので「完璧主義ですか?」と聞かれた時に「そうなんです」と答えることはまずありません。なんかあの天然の人が「あなたって天然だよね?」と言われて「そんなことないよ〜」っていうのと似てますね。(^o^)

自称完璧主義の方は何かやる時にこういう風なパターンになります。

  • どうしたらいいのかと頭を悩ませる
  • どういう準備が必要なのかと考える
  • なにか漏れがないかと考える
  • もっとこうした方がいいんじゃないかと言う
  • そんなことをしているうちにどんどん時間ばかりが過ぎていく
  • 結局考えたことを実行するには至らない

結局、いろいろ言うけどやらないんです。
神経質という言い方をしたり、強迫的という言い方をしたりしますが、完璧主義という言い方をすれば、なんとなく悩んでいる自分のことを正当化できるというだけです。でも誤魔化せていると思っているのは自分だけで大抵周りの人は本当は気づいています。

できない自分と向き合うことができない
やって失敗したくない。
失敗している姿を他人に見られたくない

そういう状態のことです。
やらなければ失敗しないですからね。(^o^)

そうやっていつまでも保留していれば何も失わないと思っているかもしれませんが、大切なあなたの資産である「時間」がどんどん失われています。

とろいか的には解決するためにはこういうことが必要だと思っています。
順番も大切です。かなり細分化しました。

  1. 自分が失敗をしたくない、それを他者に見られることを恐れているということを自覚する
  2. 自覚したうえで、自分がどうしたいのかを考える
  3. 自分のしたいことを実際に行動に移す
  4. 行動できた自分を評価する

1.自分が失敗をしたくない、それを他者に見られることを恐れているということを自覚する

まずは気づき、自覚が不可欠です。
自分が完璧主義だったり、用意周到だったり、とにかく準備に時間をかける性質があること、その準備がちゃんと終わったと思えるまで行動しない・できない自分を自覚してください。そしてそれは失敗してそれで自分が周りの人たちから幻滅されるのを恐れている・先送りしているからだということに気づいてください。完璧に準備をしたいわけではないんです。いつまでも行動をしないでいるために「完璧主義」という隠れ蓑を被っているだけなんです。

2.自覚したうえで、自分がどうしたいのかを考える

大事な気づきを得た後、どうするか。
自分にそういう面があったんだと思えたら、じゃあ自分はどうしたいのか?を考えてみましょう。
自問自答するのですが、文字通り独り言のように、と言いますか一人二役でひとりでしゃべりながらやるという方法があります。もうひとつは紙に書くことです。自分の頭の中にあるものをいったん出してみましょう。とろいか的には後者の方がおすすめです。ひとりブレーンストーミングのような感じでしょうか。頭の中身を内容の良し悪しは考えずに出してみましょう。結果として特にやりたいことがないとか、やっぱり他者の評価が怖いということになるかもしれません。この作業は急ぐことはありません。すぐに浮かんでこないこともありますので、少し日を置いて、また考えてみましょう。やっているうちに日常生活の中でも今自分がやっていることって自分がやりたいことなのかそうではないのかを自然に考えるようになっていきます。

3.自分のしたいことを実際に行動に移す

めでたく自分がやりたいと思われることがいくつか見つかった場合、どれかひとつを実際にやってみましょう。大切なことはとりあえずやってみるということです。うまくいくかどうかは関係ありません。

4.行動できた自分を評価する

やってみましたか? 実際にやってみることができたとしたらそれは大きな一歩です。
本当にすごいことをやったんだとちょっと大げさに自分を褒めてあげてください。
実際に行動しているときにどんなことを考えていましたか? やり終えた後何を感じましたか?
やっぱり駄目だったと思ったかもしれないですし、やってみたらこんなことを何で今までやってこれなかったのかと後悔の念が浮かんできたかもしれません。でも大事なことは実際に行動して何らかの結果が出たということです。

まとめ

今回は自称完璧主義の人たちが以下のような心持ちでいることを書きました。

できない自分と向き合うことができない
やって失敗したくない。
失敗している姿を他人に見られたくない

「私は完璧主義だから」というスタンスは、そういう自分と向き合うことを避けるための隠れ蓑だというお話でした。そしてそうやって決断・行動することを先送りすることで時間を失っているのです。

自称完璧主義で一歩を踏み出せない人がやったほうがいいこととして、

  1. 自分が失敗をしたくない、それを他者に見られることを恐れているということを自覚する
  2. 自覚したうえで、自分がどうしたいのかを考える
  3. 自分のしたいことを実際に行動に移す
  4. 行動できた自分を評価する

という解決方法を提案しました。
ひとりではなかなかできなければ誰かにこの作業を付き合ってもらってもいいと思います。

ということで、
今日も自分の時間を大切に。
ではでは。

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